金曜の夜は別の人になりたい

人生は割とへっちゃら

暇なとき

子供のころ1+1=2と教わった。でも学び続けていくうちに、そうとは限らないのかもしれないと気付いた。頭が良いとか悪いとかの話ではなく、単純に何も知らなかっただけだ。大人になるということはたぶんそういうことなんじゃないかなと思う。

相手には伝わらないだろうという前提で話し始めることがある。無駄な体力を使いたくないとか言って最初から諦めている感じ。あまり良くないと思うし、ダメな大人になったなとも思う。

一般的なRPGではレベルが上がるとHPの最大値も上がる。ドラクエでもそうだしポケモンでもそうだ。でも現実は違う。仮に、年を取ることをレベルアップに置き換えるとするなら、ある年を境にHPの最大値は減少していくものだと思う。HP以外の能力は上がっていくのかもしれないけど、体力は年々減少しているような感じがする。

自分より酷い環境にいる人を見て安心することがある。自分より恵まれていない人たちを想像し、勝手に彼らを憐むこともある。人は皆んな平等だというなら、下のほうを覗き込んでしまう自分は何様なのだろうか。上を見ても下を見てもキリがないことは同じはずなのだから、どうせ見るなら上を見れば良いのに、と自分自身に対して思う。

単純に上を見るのが怖いだけなんだと思う。下を見るより上を見るほうが暗い気持ちになるから。月とか太陽とか殆どの明るいものは上のほうにあるのに、何故か光が見えないような気がする。だからと言って下を見ていい理由にはならないのだけど、何故か下を見て安心してしまう自分がいる。勝手すぎる話だ。

単純に暇なのだと思う。大人になるとかならないとか、上だの下だのとか、あれこれ考えてしまうのは暇だからだと思う。自分にとっては現実逃避とかではなくて、シンプルに暇だから考えてしまう。でも次に繋がる行動までは落としきれない。答えのない自問自答を繰り返しているだけ。

たまに自分は最低な人間だなって思う日がある。例えばこの記事のようなことを考えてしまった日。暇だから下を見て安心し、上は怖いから見ないと諦める。こんなダメな大人になってしまったことを正当化しようとし、結局は上手くできず時間だけが過ぎた日。