金曜の夜は別の人になりたい

人生は割とへっちゃら

青と白の弁当箱

コンサルしてしてー

やりたいことは人それぞれ違う。できることも人それぞれ違う。あれもこれもやれたら良いのだけど、残念なことにできることは限られている。

コンサルタントになることを志望して会社を辞めていった人がいた。コンサルタントは直訳すると顧問とか相談役という意味になるらしい。簡単に言えば、手や体を動かす仕事ではなく、頭を使う仕事のようだ。稼げる仕事はホワイトカラーであることを私は知っている。だけど私にできることはブルーカラーのものばかりだ。

その人は「大学で経済学を専攻していた」と言っていた。そのときに私は「自分は文学を専攻していたので凄いなと思います」とその人に返事をした。するとその人は「経済学はどこの大学でも学べるから、限られた大学で文学を学んだあなたのほうが凄いですよ」と言ってくれたけど、実際はそんなことないと思う。事実ホワイトカラーになれるほうが凄いじゃないか。

ブルーカラー寄りの私との出会いは、その人の人生の中でどのような意味があったのだろうか。もしもいつかまた会えるのだとしたら、私をコンサルしてくれたりしないだろうか。相談役にもなって欲しいけど、私から払える金額は少ないから、きっと相手にされないだろうな。

A5ランク

良い牛肉というのは格付けされていて、最高ランクの牛肉にはA5ランクが付けられるみたいだ。昔、良い焼肉屋さんでA5ランクの牛肉を食べたことがあるような気がするけど、お酒を飲みながらだったからあまり覚えていない。だから実質食べたことがないのと同じだ。

きっとA5ランクの牛肉は、どんな風に調理しても美味しくなるのだろう。ステーキにしても美味しいだろうし、ハンバーグにしても美味しいだろう。

そしてそれはきっと人間の世界でも同じようなことが言えて、そもそもの基盤が確立してさえいればどうにでもなる世の中だと思う。その基盤というのは、自頭だけは良いとか、身体能力だけ高いとか、何かの能力がひとつだけ突出しているという話ではなく、総合的な能力の高さの話だ。ほぼ間違いなくA5ランクの人間は存在していて、私はその土俵にすら立てないランク外の人間だ。

サンドウィッチーズ

たくさんの種類のサンドイッチが弁当箱に入っていると、見た目が華やかで楽しい気持ちになる。おにぎりも好きだけど、中身が見えないからだいたい全部同じような見た目をしている。だからサンドイッチがたくさん並んでいる弁当箱のほうが華やかで好きだ。

中身を開示することが大切なのだと思う。ピーナッツバターを塗っただけのサンドイッチだとしても、二等分して断面を見せておけば、ピーナッツアレルギーの人はそれを選ばないし、好きな人はそればかり選んで食べるはずだ。

今の私はおにぎりみたいな感じだ。食べてみないと中身が分からない。自分でも中に何が入っているのか分かっていない。私はサンドイッチになりたい。何等分にでも切ってくれて構わないから、私もその弁当箱に入れてもらえないだろうか。