金曜の夜は別の人になりたい

人生は割とへっちゃら

野良のイーブイ

私はこれまで「断ったら嫌われるかもしれない」という謎の基準で仕事を引き受けるか否かを判断してきた。それは自己犠牲のような美しい心掛けみたいなものではなくて、単純に自分軸がなかっただけの話である。いま振り返ってみると、仕事を断ることで嫌われる可能性があったのは、おじさんたちばかりだったように思う。おじさんに嫌われることくらい別に大したことでもないと言うのに、今までの私は何をそんなに恐れていたのだろうと不思議に思う。少しくらい自分の都合を優先しても良さそうな場面もあったなあと思う。

新卒入社の若い社会人をポケモンで例えるのであればイーブイだと思う。様々な経験を経て(場合によっては経験がなくても)、任意のタイミングで進化することができる。最初はノーマルタイプだけど、それ以外のタイプになることができる。

気を付けないといけないことは、単純にレベルを上げるだけではいつまでも進化できないということ。特殊なアイテムを使ったりしないと進化することはできない。そのことを知らなかった私は未だにイーブイのままだ。周りの皆んなは素敵なポケモントレーナーと出会い、サンダースとかシャワーズとかブースターなどに進化したみたいだ。けれども私は野良のイーブイのままで、未だに草むらを駆けずり回っている。

やはり自分軸が無かったのだった。腹を括れていなかったのだった。ポケモントレーナーと出会っても逃げてばかりいた。イーブイマスターボールを使うポケモントレーナーなどいる訳がなく、出合頭にポケモンボールをぶつけられた私は、ポケモントレーナーではなく打撲をゲットして終わっていた。

仕事に対する向き合いかたが甘かった。将来を見据えた行動ができていなかった。そのことに最近ようやく気付いて、今まさに反省している途中なのである。回りくどい表現になってしまったけど、この記事ではそのことを書きたかった。

余談だが、もしなれるのであればシャワーズになってみたい。青くてかっこいいから。だから「みずのいし」を買いにタマムシデパートまで行かないといけない。もし可能であれば、草むらではなく普通の道を通って。