金曜の夜は別の人になりたい

人生は割とへっちゃら

良いお化け

年末年始の色々な諸々で疲れすぎてしまったのか体調不良が続いている。2週間おきに発熱していて、直近1か月だけでも2回病院に行って薬をもらってきた。個人的には何かのヤバい病気だと思っているんだけど、病院の先生曰く「ただの風邪です、お大事に」とのことだった。長めの綿棒みたいなものを鼻の奥に押し込まれてめっちゃ痛かったけど、コロナもインフルエンザも陰性だったから良かった。

確かに「お大事に」しないといけない、自分自身を。大所帯が苦手な癖に誘われた飲み会は全部参加してしまった。コロナ禍の自粛で忘れてたけど、大所帯の飲み会て結構お金が掛かる。全然安くない。お金も肝臓も使いすぎてしまった。もちろんメンタルも摩耗した。あまり楽しくない会もあったけど、でもまあ参加して良かったなとは思う。

自分を大事にすることは難しいことだと個人的には思う。気持ち的にはまだ頑張れると思っていても、体がついてこないときがある。体はいつでも正直で、体のどこかが壊れないと不調を自覚できないなんて我ながら悲しい話だと思う。

体調不良で寝込んでいるとき、「体を大事にしなさいお化け」がいれば良いのになと考えていた。頑張りすぎているときや、疲れすぎでいるときに夢に出てきて、体を大事にしなさいと注意してくれるお化け。いいかい、分かったね?それじゃあ起きなさい、と諭され、夢から覚める。そんな良いお化けがいないものかと考えていた。

このまま体調不良が続いて、もしも自分が死んでしまうのだとしたらしたら、「体を大事にしなさいお化け」になりたいと思った。天国にも地獄にも行けなくて、なんらかの形でこの世に留まるのだとしたら、せめて良いお化けになりたいと思った。

幸いなことに体調不良は回復傾向にある。でもまだ少し鼻水が出るのだった。お化けの状態ではなく、今の姿のままでもう少しこの世に留まれそうだ。それならばせめて良い人になりたいと思った。優しい人になりたいと思った。