金曜の夜は別の人になりたい

人生は割とへっちゃら

「ひのきのぼう」は持っていない

頑張れと言われると辛くなる、という話をたまに聞く。自分の場合、例えそれが社交辞令であっても、その時だけはそのままの意味で受け取り、また頑張れそうだ、などと思い込むことができる。

その考えようについては、自分の脳みその中にある「バグ」のようなのものかもしれない。でも自分としてはそれを「仕様」と呼ぶことにしたい。

自分は明日も明後日も月収を稼ぐだけの会社員なのである。恐らく何事もなければ来月もそうであるはずだ。だけど来年の今頃くらいには独立できていれば良いなと考えている。

会社員という役割を放棄したい訳ではない。自分のことは無能だと認識しているし、どちらかと言えば言われたことしか出来ないタイプの人間であることも自覚している。それでも独立はしてみたい。単純に挑戦してみたい。

最近は独立してみたいという考えを思い切って周りの人に話すようにしている。そしてその反応を伺うことを密かな楽しみにしている。もちろん誰彼構わずという訳ではなく、自分が話しても良いかなと思える人にだけ話している。自己評価と他己評価があまりにも掛け離れていた場合、独立する時期が早すぎる可能性だってある。もう少し現実を見ろ、と誰かに怒られたい気持ちも少しある。だけどほとんどの人は頑張れと言って応援してくれる。いつだって会社員に戻れるはずだからやってみれば良いと。

冒頭に書いた「仕様」の話に戻る。何となく今すぐにでも独立できるのではないかと思えてしまう。どこにも根拠は無いし、勝算なんて代物は当たり前に無い。貯金などある訳が無い。正月のようにおめでたい脳みそと、雀の涙にも満たないほどの浅い経験だけがある。

ドラクエで言うと装備品は「ぬののふく」だけとなる。残念なことに「ひのきのぼう」は持っていない。どこに売ってるのかさえも分からない。わんちゃん装備できない可能性すらある。

ちなみにドラクエ4のアリーナとトルネコは「ひのきのぼう」を装備できない。自分は彼らのように特別な存在ではないから、導かれることなんかあり得ないと思っている。

そう考えると、動くとしたら今しかないのかも知れない。勇者の登場には期待できないのだから、まずは「ひのきのぼう」を探しに行かなくてはならない。しかしながら G(ゴールド)という通貨は、まだ日本には流通していないように見受けられる。お金では買えそうにないから少し困っている。