金曜の夜は別の人になりたい

人生は割とへっちゃら

優しくしてくれた彼ら

何となく職場を離れるときに送る挨拶メールの文面を考えていた。この気持ちをまだ誰にも伝えてないし、まだ先の話ではあるのだけど、暇だったので少しばかり考えていたのだった。

今の仕事は今年(2023年)の1月から携わっている。転職して今の仕事に就いた。内容的にはほぼ初めての業務だったけど自分のやりたいことではなかった。転職した理由はやりたいことができると見込んでいたからで、やりたいことができていない現状に関しては自分が悪いと思っている。やりたいことができない可能性を考えず、勢いに任せて転職してしまったから。

やりたい仕事ではなかったけど、やらざるを得ないので最低限のことはやった。ほぼ初めての業務とは言え、今までやってきたことの反復(または応用)で出来るような比較的簡単な仕事内容だった。だからいつもやる気は無かった。同僚から「いつも帰りたそうにしてますよね」と言われたこともある。何でバレてんだよ、と思ったけど「別に普通にしてるだけなんですけどねえ」と笑ってお茶を濁しておいた。

職場の同僚たちは優しい人が多かったように思う。尊敬できる人は1人もいなかったけど、とても良くしていただいた。困っているときは助けてくれたし、困ってないか気に掛けてもくれた。そもそもやりたい仕事ではなかったから、ある意味では常に困っていたのだけど、そういう悩みを彼らに相談したことは1度も無い。相談したら一緒に悩んでくれる人たちだとは思うけど、別に求めてないし要らなかった。好きでも嫌いでもないという無関心が1番良くないと聞く。本当にそうだと思う。

とは言え、優しくしてくれた彼らにはいつかちゃんとお礼をしたい。そのために最後のメールの文面を予め考えておきたかったのだ。圧倒的に嫌だった記憶しかないんだけど、あれこれ考えていたら少し泣きそうになった。まだ先の話なのに。

そして、本当はメールじゃなくて直接伝えたほうが良いのだろうけど、私の中にその気持ちが殆ど無いことに気付いたのだった。律儀に善処するほどの思い入れは無く、もはや先のことしか見えていない自分の傲慢さを、この記事を書くことで許されような気になっているだけなのであった。