金曜の夜は別の人になりたい

人生は割とへっちゃら

ループものが刺さる刺さる

どんなに最善を尽くしたとしても完璧にやり遂げることは難しい。後悔先に立たず、という諺があったりするほど、過去を慰めて欲しい人は昔から沢山いたんだと思う。

僕が初めて見たループものの映画は「時をかける少女」だった。実写版ではなく、細田守監督のアニメ映画のほう。金曜ロードショーで見た。それから映画ではないけど「四畳半神話体系」にハマり、ど定番の「シュタインズ・ゲート」や「Re:ゼロから始める異世界生活」を見た。どれも面白かったけど、ふーんループものね面白いじゃん、みたいなテンションだった。

ループものが好きだと自覚したのは「ハッピー・デス・デイ」を見てからだった。自分の誕生日に殺されるビッチ系の女の子が主人公で、殺される度に何度も同じ誕生日を繰り返す、という設定としては比較的ベタなほうかもしれない。自分を殺した犯人は誰なのか、どうやったらループを抜け出せるのか、に迫っていくサスペンス的な物語展開がとても面白く、さらにはループを繰り返すことで徐々に自分を見つめ直し成長していく主人公の姿にもヒューマンドラマ的な風情が感じられてハッとさせられる。死を回避し、人間的な成長も期待できる、ループもの最高やんけ、と気付かされたのが「ハッピー・デス・デイ」だった。

ループものの主人公たちは何かしらの後悔を抱えていて、その後悔がループの原因になっていることが多い。同じ日を繰り返すという設定も好きだけど、潜在的にやり直したいと願う主人公たちへの共感があるから、ループものの映画しか勝たんなと思う。

ループものが刺さる刺さる。やり直し願望を満たしてくれるから好き。